わな猟免許の知識試験は何が出る?三肢択一30問の分野配分(法令13・猟具6・鳥獣9・保護管理2)
狩猟免許の知識試験は三肢択一式30問・90分・正解率7割で合格。ここまでは多くのページに書かれていますが、30問がどの分野に何問ずつ割り振られているかまで書かれていることは多くありません。実はいちばん時間をかけるべきなのは「わなの構造」ではなく「鳥獣の判別」です。わな猟・網猟の受験者向けに、分野ごとの中身と対策の順番を公式発表から整理しました。
最終更新:2026年8月9日
130問の中身:分野ごとの問題数
| 出題分野 | 問題数 | 割合 | 免許による違い |
|---|---|---|---|
| 鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法令 | 13問 | 43% | 共通 |
| 猟具に関する知識 | 6問 | 20% | 免許ごとに異なる |
| 鳥獣に関する知識 | 9問 | 30% | 共通 |
| 鳥獣の保護及び管理に関する知識 | 2問 | 7% | 共通 |
| 合計 | 30問 | 100% | 90分・21問以上で合格 |
出典:高知県「狩猟免許試験の試験内容について」(三肢択一式・30問・90分・正解率70%以上で合格・分野別の内訳)
2いちばん重いのは「鳥獣」——わなの構造ではありません
わな猟免許の勉強というと、くくりわなの輪の直径(12センチ以内)や締付け防止金具・よりもどしといった猟具の規格を思い浮かべる方が多いはずです。ところが猟具の分野は6問(2割)。一方、鳥獣に関する知識は9問(3割)あります。
鳥獣の分野で問われるのは主に次の3つです。
- 狩猟鳥獣かどうかの判別——狩猟鳥獣は鳥類26種・獣類20種の合計46種。それ以外は獲れません。
- 紛らわしい種の見分け——ニホンジカとニホンカモシカ(カモシカは特別天然記念物で非狩猟)、タヌキ・アナグマ・アライグマ、バンとオオバン、キジバトとドバトなど。
- 生態・習性——行動時間、食性、足あと、繁殖期など。わなを仕掛ける場所選びにも直結します。
3法令13問——広いので「頻出のかたまり」から
最多の13問を占める法令分野は、鳥獣保護管理法とその施行規則が中心です。範囲は広いのですが、出やすいかたまりは決まっています。
- 狩猟免許制度——4種類の免許、有効期間3年(満了日は9月14日)、更新、欠格事由
- 狩猟者登録と狩猟税——免許とは別に、猟をする都道府県ごとに毎猟期の登録が必要
- 猟期——おおむね11月15日〜翌2月15日(北海道は10月1日〜翌1月31日)
- 狩猟ができない区域——鳥獣保護区、休猟区、特定猟具使用禁止区域、公道、社寺境内など
- 禁止猟法——とらばさみ、危険な方法、法定猟具以外の使用
- わな・網の設置と管理——標識の装着、見回り、猟具の撤去
とくに標識の記載事項(住所・氏名・都道府県知事名・登録年度・登録番号。電話番号は法定の記載事項ではありません)と見回りの頻度(少なくとも毎日1回。条文上の義務ではなく、環境省の基本指針・都道府県の指導によるもの)は、法令・設置管理の両面から繰り返し問われる論点です。
4猟具6問——わな猟と網猟で入れ替わるところ
| 免許 | 法定猟具 | よく問われること |
|---|---|---|
| わな猟免許 | くくりわな・はこわな・はこおとし・囲いわな | 輪の直径の上限、ワイヤーの太さ、締付け防止金具、よりもどし、とらばさみの禁止、標識 |
| 網猟免許 | むそう網・はり網・つき網・なげ網 | 4種の構造と使い分け、はり網の対象、霞網の扱い、無人時の作動防止 |
いずれも「法定猟具に当たるかどうか」が土台です。法定猟具でないものを使うと、免許を持っていても違法になります。数値の規格は都道府県が指定区域で緩和している場合があるため、細部は必ず自分が登録する都道府県の定めを確認してください。
根拠:鳥獣保護管理法施行規則第2条第1項第1号・第2号(法定猟具の定義)ほか。e-Gov法令検索
5保護管理2問——数は少ないが取りこぼしやすい
「鳥獣の保護及び管理に関する知識」は2問と少ないのですが、法令とも鳥獣とも違う独立した分野です。鳥獣保護区・特別保護地区の指定、特定鳥獣保護管理計画、指定管理鳥獣捕獲等事業、生態系や農林水産業への被害、個体数管理の考え方などが出ます。
6適性試験・技能試験もあります
| 試験 | 内容と基準 |
|---|---|
| 適性試験 | 視力:わな猟・網猟は両眼で0.5以上(第一種銃猟は両眼0.7以上かつ片眼各0.3以上)。聴力:10メートルの距離で90デシベルの警音器の音が聞こえること。運動能力の確認もあります。 |
| 技能試験 | 持ち点100点から減点していき、減点の合計が30点を超えなければ合格。わな猟では猟具の判別・架設(組み立て)、鳥獣の判別などが課されます。 |
7対策の順番(配点から逆算するとこうなります)
- 鳥獣の判別(9問)——写真で46種を覚える。似た種の対比から入るのが早い。
- 法令の頻出のかたまり(13問のうち大半)——免許制度・登録・猟期・区域・禁止猟法。
- 猟具(6問)——法定猟具の区別と規格。数値は最後に詰める。
- 保護管理(2問)——鳥獣保護区・指定管理鳥獣まわりを一巡。
- 本番形式(三肢択一30問・90分)で通し——時間配分と、分野をまたいだときの取りこぼしを確認。
▶この配分どおりに出題される模擬試験があります
アプリ「わなウカール」の模擬試験は、本試験と同じ三肢択一30問・90分で、出題の分野配分も法令13・猟具6・鳥獣9・保護管理2にそろえて毎回組み立てます。全773問に法令の出典を付け、鳥獣の判別は実写58種で練習できます(狩猟鳥獣46種の「制覇チェック」つき)。
*出典・参考にした公式発表
- 高知県「狩猟免許試験の試験内容について」(三肢択一30問90分・法令13/猟具6/鳥獣9/保護管理2・適性試験と技能試験の基準)
- 東京都環境局「狩猟免許試験について」(出題分野の4区分・一部免除者は10問30分)
- 環境省「狩猟免許を取得する」
- e-Gov法令検索「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」